携帯電話、愛の定額

LOVE定額ネタをふと思いつきました。覚えているひといるかな?懐かしのボー○フォン。某おかだくんがCMしてましたよね。
今のソ○トバンクは白のイメージが強いですが、あの真っ赤な文字の「LOVE定額」のインパクトは強かった……!ということでそういうおはなしです。


「室井さん、突然だけど携帯変えません?」
「本当に突然だな。……お前はこの間機種変えたばかりだろ」
「機種もそうなんですけど、会社!携帯の会社変えましょう!!」
「携帯会社?別に俺は今のままでも……」
「待ってくださいよ!まずはこれです。俺の先月の利用明細」
「お前、『有料サービス利用料金』が高すぎないか?」
「それは色々と事情が……。じゃなくて!ここ!通話料見てくださいよ」
「……五千円?通話だけでか」
「そうです。だから携帯の料金が結構やばくって」
「仕事で使うんだろ。なら仕方ないな」
「それがですね。実は仕事では多分この四分の一ぐらいの料金しか使ってないんですよ」
「なら原因は他にあるってことか。心当たりはないのか?」
「あるにはありますけど。ね、室井さん」
「ん?」
「先月忙しくて全っ然会えませんでしたよね」
「ああ。……まさか」
「そのまさかです。通話明細を取り寄せたら、ほら」
「……」
「眉間にシワ寄せないでくださいよ。見事ーに室井さんの番号ばっか」
「……」
「俺は会えないならせめて声だけでも……って思ってたんですけど、室井さんは?」
「……すまない。俺がそう思うときには、いつも電話が来るから。それに甘えてたんだろうな」
「ならいーですよ。許してあげます」
「今度はなるべく俺から電話する」
「それじゃあ室井さんの通話料が高くなるだけっすよ。ただでさえ仕事でよく使うんだから」
「ならどうするんだ?」
「だから携帯の会社を変えることに意味があるんですよ。――じゃーん!ほら、これ」
「……」
「室井さん、黙ってないで音読してください」
「『LOVE定額』。……これは何だ」
「これはですね、月額315円で、同じ会社の指定した一回線への通話とメールがタダになるってやつです。今CMしてるの観たことありません?」
「観てないな。それで、まさか俺たちふたりでこの定額に加入するのか」
「ピンポン!正解ですー。さすが室井さん。これならいくらでも話し放題ですよ。いつでも室井さんの声聞けるし。ね、どう思います?」
「……そう、だな」
「ならさっそくショップに……」
「いや。ちょっと待ってくれ。青島」
「はい?」
「確かに俺はお前と話せるのは嬉しい。料金を気にしないでなら、お互い遠慮なく電話もできる。……でも、もしそうなったら、その」
「何ですか?」
「……会いたくならないか?」
「へ?」
「いや、俺は、お前と同じで『会えないから、せめて声だけでも聞きたい』から電話する。だが、それが普通になったら、今度はきっと顔を見たくなる」
「……それじゃあ仕事になりませんね。俺たち。だって俺も絶対会いたくなるし」
「そうか」
「もしかしたら、今のままが一番いいのかも」
「そうだな。俺も、もう少し会えるように仕事をやりくりするから」
「はい!――でも遠恋とかならLOVE定額ってすごい効果ですよね。室井さんが美幌行ったときにあったらよかったのに」
「なくてよかったと思うぞ、俺は」
「へ?どうしてですか。室井さんは俺の声聞き放題嬉しくないの?」
「嬉しいから嬉しくない、というか……。我慢ができなくなる」
「……」
「まあ、声を聞けないのも辛いから、同じかもしれないな」
「矛盾してますね。いーですけど。――でも室井さん、まだ通話料の問題は何も解決してません!どうします?」
「なら、青島。お前の通話料、半分出させてくれないか?」
「え?いや、そんなの……。てかそういうつもりで言ったわけじゃないっすよ」
「わかってる。今回だけだ。今月からは、なるべく俺からもかけるから」
「ほんとに?」
「ああ。そうすれば料金も半分ずつだろ」
「……じゃあお言葉に甘えちゃいます。でも俺だって電話しますから」
「別に競ってるわけじゃないんだから、無理してかけなくてもいいぞ」
「無理なんかしませんよ。オトコの意地ってやつです!室井さんに、俺のほうがあんたのこと愛してるって証明しますからね」
「楽しみにしてる」
「室井さんもですよ!俺のこと愛してるって態度で示してください」
「……善処する」

***
ばかっぷる。 LOVE定額は05年に始まったそうで、当時は約120万人(!)の加入者がいたとのこと。現在でも続いているけど、新規受付は終了。当時はかなり話題になりましたよね。懐かしい!